ゆきゆきて、神軍
- 出版社/メーカー: GENEON ENTERTAINMENT,INC(PLC)(D)
- 発売日: 2007/08/24
- メディア: DVD
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★★★★
元陸軍兵である奥崎謙三が、みずからが戦時中に所属していた独立工兵隊第36連隊において、終戦後に「戦病死」した兵士の死の真相を追う様、そのきわめてシリアスかつコミカルな様子を記録したドキュメンタリー。
奥崎という人の風変わりな個性と同時に、彼と同行するなかで浮かび上がってくる終戦前後の日本軍の惨状が伝わってくる。
麦の穂をゆらす風
★★★★
1919年から1921年にかけてのアイルランド独立戦争、その後に発生したアイルランド内戦を描いた作品。ケン・ローチ監督作品。ケン・ローチの作品を観るのはこれが初めてである。
アイルランド独立戦争やその後の内戦についてはこの映画を観るまでほとんど知らなかったが、映画では戦争にまつわる出来事が、独立戦争をともに戦い、その後の内戦では対立していくアイルランド共和軍の一兵士の目線から描かれていて、当時の戦争の雰囲気を知ることができる。英国軍の支配から自由になるため、ともに痛みを分かち合いながら戦った人びとのあいだに対立が生じてくる様子からは、抑圧や暴力といったものがいかに繰り返し生起してくるものであるかということを痛感させられる。
同時に、痛みや暴力の連鎖が生じていない状況にあるということがいかに自明なことでないかということについても気づかされる。
「それでは表は緑だが 中は赤い帝国だ」
「俺たちは英国人じゃない」