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映画ログ

観た映画の備忘録

「レナードの朝」

 

レナードの朝 [DVD]

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 評価:★★★★★

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実話をもとにした映画。アメリカの精神病院で原因不明の神経病におかされ、抜け殻のようになってしまった人びとが、ある実験薬の投薬によって奇跡的に意識を取り戻す。最初の被験者であったロバート・デ・ニーロ演じるレナードは目をさまし、担当医であるロビン・ウィリアムズ演じるセイヤー博士とともに治療を重ねていくが、そこにはさまざまな苦悩と障害が待ち受けている。

抜け殻のようであった神経病者たちが意識を取り戻し、生き生きと活動するさまに、健常者たちは目を奪われる。一見すると「死人」「廃人」のような彼ら彼女らが、まぎれもなく「正常」な、豊かな人間性を内に秘めているということ。いまだ精神障害などへの偏見が根強かったであろう映画公開当時においては、より大きな社会的反響があったのではないだろうか。

一方で、彼ら彼女らはまぎれもなく「病人」であり、そのラベルのもとに生きていくしかない。そこに、大きな苦悩がある。

だが、私たちはみな、「眠っていた」彼ら彼女らが目覚めるときのあの感動(主観的にも、客観的にも)を、日々感じながら目覚めているだろうか。ありふれた目覚めが明日こないとして、私たちはどのように目覚め、そして目を閉じるべきだろうか。それを考え行動することは、とても勇気が要ることなのだということを、この映画のラストシーンが物語っているような気がした