映画ログ

これまで観てきた映像作品の備忘録

「インターステラー」

評価:★★★★★

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クリストファー・ノーラン監督最新作。ようやく映画館で鑑賞。わざわざ丸の内まで出向いて観る。いちばん前の席だったのがやや難ありではあった。

さて、まず内容についてだが、これまでのノーラン作品のなかでも、その主題のスケールの大きさと豊富さが際立っていた。科学、家族愛、宇宙、種の保存…。とくに、『2001年宇宙の旅』を観て映画監督を志したというノーラン監督らしく、宇宙へいだく希望と情熱とがあふれていたように思う。これは、映画のラストシーンにもっともよくあらわれているのではないだろうか。

家族愛も大きなテーマ。「時間」という、ノーラン作品のなかでつねにその主題に中心にしかれる概念。その「時間」、とくに普段私たちが経験しているかたちでの「時間」を超越して、家族愛はいかに紡がれるのか。これが、本作品のなかでももっと観る人の涙を誘う部分でもある。

また、映画の主題に限らず、映像美、音響においてもその迫力は圧倒的。宇宙も遊泳するカットでは、思わず目を見開き、スクリーンに魅入ってしまった。

ノーランの作品を観た直後はいつも、「こんなものを世に生み出すことができるなんて、映画監督というのはすばらしい」と思う。今回の作品も、そこから漏れることはなかった。生まれ変われるなら、自分は映画監督になりたい。