映画ログ

これまで観てきた映像作品の備忘録

スター・ウォーズ/最後のジェダイ

 

スター・ウォーズ/最後のジェダイ  オリジナル・サウンドトラック

スター・ウォーズ/最後のジェダイ オリジナル・サウンドトラック

 

 ★★★

戦闘シーンは圧巻の迫力だったが、サブのストーリーラインが多い&それらが回収しきれていない、ところどころ違和感がある描写が目につくなど、やや不満が残る内容でもあった。

カイロ・レンのこじらせ具合が増していて、そこは期待を裏切らない内容。

ダンケルク

 

 ★★★★

クリストファー・ノーラン監督作品。

4Dで観たが、音響が凄すぎて、途中で気分が悪くなった。

わたしは、ダニエル・ブレイク

 

わたしは、ダニエル・ブレイク [DVD]

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 ★★★★★

ケン・ローチ監督作品。イギリス社会のなかで貧困に直面した人々の生活と、そうした人々の視点からみた社会保障・福祉制度の有様について描いた作品。

この映画は、日本語版の予告編で謳われているように、「人生は変えられる」ということを伝える映画などでは、決してない。

映画『わたしは、ダニエル・ブレイク』公式サイト

また、制度に翻弄される人々がいかに懸命に生きているかを描き出し、人間の生のたくましさなどをドラマチックに描いた作品でもない。

この映画は、既存の社会保障・福祉制度の大部分が、様々な要因で経済的困窮に陥った人びとが人間としての生活を取り戻すための一助たりえていないという事実、くわえてそうした制度が、彼ら彼女らの尊厳の回復にではなく、その喪失に拍車をかけているという実情を描き出している。

そしてこうした事態は、決してイギリス社会だけに特有の問題なのではなく、日本を含めた多くの先進諸国において観察されるものだろう。

では、なぜ既存の制度は、困窮する人びとの生活を支援するために十分機能できないのか。なぜ、既存の制度は、ときにそうした人びとの尊厳を奪うようなものになってしまうのか。こうした問いを考えるうえで、この映画には大いに示唆的なセリフやカットが数多く含まれている。

たとえば英語が得意でない私にとっては、事務所のケースワーカーと主人公・ダニエルの会話を字幕なしで聞くだけでいくつかのことに気づくことができる。ケースワーカーは私にも聞き取れる「フォーマルな」英語を話しているのに対し、ダニエルの訛った英語はほとんど聞き取ることができない。すでに話し言葉の水準で、「制度」と「クライアント」のあいだにはギャップが存在しているのである。

ゆきゆきて、神軍

 

ゆきゆきて、神軍 [DVD]

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 ★★★★

元陸軍兵である奥崎謙三が、みずからが戦時中に所属していた独立工兵隊第36連隊において、終戦後に「戦病死」した兵士の死の真相を追う様、そのきわめてシリアスかつコミカルな様子を記録したドキュメンタリー。

奥崎という人の風変わりな個性と同時に、彼と同行するなかで浮かび上がってくる終戦前後の日本軍の惨状が伝わってくる。

パンダコパンダ

 

パンダコパンダ [DVD]

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 ★★★★

原案・脚本は宮崎駿、演出は高畑勲で1972年に製作されたアニメーション映画。ひとり暮らしを始めた女の子・ミミ子と、そんなミミ子の家に現れたパパンダとコパンダの3人の共同生活を描いた作品。

人の言葉が理解できるパンダが急に現れ一緒に生活するというシュールな設定でありながら、描かれるのはいたって平凡な日常生活である。ここには、「現実からの大きな飛躍」を、日常生活の細やかな描写によってリアルなものにするという、宮崎駿高畑勲の意図が込められている(DVDに収録された、宮崎と高畑の対談の映像も大変興味深い内容になっている)。